• 2025年4月4日

「ホルモン」ってなに?

「ホルモン」と聞くと、何が思い浮かぶでしょうか。

医学で用いる「ホルモン」という言葉は、イギリスの生理学者であるE.H.スターリングとW.ベイリスによって名付けられました。古代ギリシア語の「ホルマオ“hormao”」に由来し、「動かす」「興奮させる」という意味を持ちます。

ちなみに、焼肉の人気メニュー「ホルモン」の語源は、医学用語の「ホルモン」、関西弁の「放るもの(捨てるもの)」など、諸説あるようです。

生物は、必要な物質を細胞の外に出す「分泌」をおこなって生きています。例えば、ヒトは暑くなると汗腺という「外分泌腺」から体外に汗を分泌して、体温を一定に保つよう調節します。

一方、下垂体や甲状腺などの「内分泌腺」で生合成されたホルモンは、血中に分泌されると血流によって体内に運ばれて化学的な情報を伝達します。現在、数多くのホルモンが知られていますが、ペプチド(アミノ酸が結合したもの)、ステロイド、アミンなどに大別できます。

血中ホルモンは、血液1ccの中に1(マイクログラム)(100万分の1g)から1ng(ナノグラム)(10億分の1g)とごく微量で、その濃度は一定に保たれています。脳の一部である間脳・視床下部が司令塔としてホルモン濃度をコントロールしており、精緻なフィードバック機能によって自動制御され、生体の内部環境を一定に保持しているのです。

ホルモンの働きが乱れ、身体に異変が生じると内分泌疾患として治療が必要になります。当院HPの診療内容では、内分泌疾患についてもう少し詳しく載せています。気になる症状がある方は医師にご相談ください。

/https://yonedanaika.com/endocrine_disease.html

新城市商工会会報(2003年3月)に掲載の院長記事より

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