『ホルモン』と聞いて、皆様は何を思い浮かべられたでしょうか。

医学で用いる”ホルモン”という言葉は1902年にスターリングにより名づけられたとされ、その語源はギリシア語の「hormao」に由来し、「刺激する、興奮させる」という意味を持ちます。
ちなみに焼肉で言うところの『ホルモン』の語源は「放るもの」(捨てるもの)からホルモンとなった、という説があります。

ホルモンは内分泌腺で生合成の後、分泌され、血流により運搬される化学的情報伝達物質です。一方、汗腺、唾液腺等は身体の外部へ分泌させることにより外分泌腺と呼ばれています。現在、数多くのホルモンの存在が知られていますが、ペプチド(アミノ酸が結合したもの)、ステロイド、アミン等に大別できます。

血中ホルモンは、ごく微量(血液1cc中にマイクロ【100万分の1】〜ナノ【10億分の1】g)で、標的臓器に作用し、その濃度は一定に保たれています。制御する司令部は間脳・視床下部であり、精緻なフィードバック機能を持ち、自動制御され、生体の内部環境を一定に保持しているのです。

しかし、その働きに乱れが出ると、内分泌疾患特有の身体的異常を呈することになります。

今後、不定期ではありますが、内分泌疾患やホルモンなどについて、掲載して行きたいと思います。
お楽しみに!


米田内科 院長  米田 正弘
新城市商工会会報に掲載の記事(2003年3月)より